入山規制に非ず 5
現地で関係者数人に取材をしながら、実際にガイドなしで入山した登山者を退去させたという話はきかなかった。ガイドが引率するツアーの最中に、滝登りをするフリーの登山者に出会うこともあったらしいが、それをとがめたり退去させたりはしなかったということだ。
わたしは数年前に、友人2人とともに、この森の池之俣御輿滝(写真)への沢登りをたのしんだことがある。夏だった。それはじつにたのしい体験だった。渓流釣りの竿をもって、イワナ釣りを試みながらさかのぼった。友人1人がイワナ1尾を釣り上げたが、それはすぐに放した。昼ごろに滝につくと、滝の水をつかって湯をわかし、ソーメンをゆでて食べた。水しぶきに包まれながら、最高の夏の一日をすごせたという思いがしている。
沢筋をのぼるのは、日本の古くからの登山文化のひとつの手法であると指摘する愛好家がいる。乗鞍岳は古くからの信仰の山だが、いまはもう使われなくなった登山道がかつては何本か存在していたらしいし、登山道が未整備の時代に沢筋から山頂をめざした人は当然いただろう。「入山規制」によって、行政側が登山ルートを限定してしまうと、このような文化を否定してしまうことになりかねない。
わたしがガイドにしたがって五色ヶ原の森をあるきながら感じたのは、「自由に歩けないからつまらない」ということだった。じぶんのペースで歩けないということだ。つまり、ふだんなら、じぶんの興味がおもむくままに立ち止まって自然を観察しながら歩いているのが、他人のペースで歩かなければならなかったから、なんだか歩かされているようで楽しくなかったということだ。
もちろん、ガイドを必要とする人たちがいるし、グループでの山行を楽しいと感じる人たちもいる。よく整備された道を安全に歩きたいと考える人たちもいる。しかしそうではない人たちもいる。人々が山を歩くのは「保養」が目的なんだから、それぞれ各人の意思を尊重できるようにしておいた方が理にかなっている。


Comments
「入山規制に非ず」に関して
問題個所の自然はどのような費用で賄われているのだろうか?
近隣居住者、行政の費用とすれば「人は」
あんまり来てほしくないと考えるが、
自分の生活圏でいけば、「金華山」、「長良川」の自然保全はボレンティアという善意でなされているが、その観光資源で利益を得てい旅館業者やバス事業者等もいるわけである。
私は、外国のように「間接税」として20%程度を観光客から徴収し、より観光資源を整備することが良いと思う。
居住者も同様に徴集するが、返却の制度あり(市長村民税や上水、下水等の利用者)が良いと思う。
話しが変わるが、「レクリエーション」でくる旅行者の中に質の悪いものもいる事実もある。
無断で山菜等を根こそぎ取っていく。ゴミを放置していく。バイクで林道を通行等「自然」愛好者としての常識の欠如者もいる現実をどうするかの問題もあると考えるが?
Posted by: 金華命 | 2005.06.01 at 01:07 PM
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Posted by: nopeabodype | 2009.10.15 at 09:44 AM